SUFiのこと

SUFi Rugs
スーフィは「トルコキリム」を専門に「トルコの手工芸品」を
取り扱うお店です。

「Kilim キリム」とは、指で織られた平織物のことです。
トルコ・コンヤの田舎で生まれ育ち、母の織るキリムを見て育った幼少時代。
大地で暮らす遊牧民たちが生活の必需品として、また、嫁入り道具として、手間を惜しまず時間をかけて織り続けられてきたキリム。
素材は自分たちの飼っていた羊の毛。ヤギやラクダのウールも使われました。
女性たちは、身近な自然や願いごとなどをキリムに込めて織り上げました。
キリムの産地は西アジアから中央アジア一帯にかけてひろがっていますが、なかでもキリムの魅力である素朴で大胆な色使いとデザイン性を色濃くあらわしているのが、トルコのキリムでしょう。


osman

オーナーのオスマン・ダールは、今日までの40年近くをキリムと共に過ごしてまいりました。
トルコ・コンヤの田舎で生まれ育ち、母の織るキリムを見て育った幼少時代。
そして中学校に通う頃にはキリムや絨毯の修復職人としてこの仕事をはじめました。
独立してからはトルコのコンヤ、アメリカのサンフランシスコ、大阪市北区の西天満にある老松町へと拠点を移しながらキリムの魅力を伝えてまいりました。
そして、2013年3月に再び拠点をトルコに移し、イスタンブルに新しいお店「SUFi Rugs スーフィ ラグズ」を開きました。

悠久の歴史が
旅人を魅了する
イスタンブル。

イスタンブルは、ボスポラス海峡によって、東のアジアサイドと西のヨーロッパサイドに分かれます。
西のヨーロッパサイドは金角湾によって、南の旧市街と北の新市街に分かれます。
そのイスタンブルの旧市街・東側のスルタンアフメット地区の一画が、ユネスコ世界遺産に登録された「イスタンブル歴史地区」です。
通称ブルーモスクと呼ばれる壮麗な「スルタンアフメット・ジャミィ」、ギリシア正教の総本山であった後に一度モスクに姿を変えられその後は博物館、そして再びモスクとなった「アヤソフィア・ジャミィ」、オスマン帝国・スルタンの権力が集められた「トプカプ宮殿」、古代から4000年にわたる東西の宝である膨大な所蔵品を誇る「考古学博物館」、4世紀に建設され貯水池として使われた「地下宮殿」、イスラムに関する貴重な美術工芸品、コーラン写本、細密画、陶器や絨毯などが静かに並ぶ「トルコ・イスラム美術博物館」…。
これら悠久の歴史は、べンチに腰掛けてこの街の空気に触れるだけでもじゅうぶんに味わえます。
船に揺られて渡る海峡、熱いチャイ、豊かな食文化、何日いても飽きない、時間がいくらあっても足りないと、イスタンブルを訪れる旅人に思わせてしまう魅力が、この街にはあるようです。

キリムを
我が子のように愛する
店主が
お待ちしております。

スーフィがイスタンブルで最初に構えた店は、そんな一画から通りを少し入ったところにありました。

店舗の入る建物は、築100年は経つかと思われる建築物でした。改装する際、壁を覆っていたタイルやベニヤ板をはがすと、下地のセメントが出てきました。さらにはがすと、古いレンガの基礎が出てきました。古いレンガの壁は、過ぎていった時間の端末に今を生きる私たちがいることを思い出させてくれました。
そんなスーフィで世界中から訪れる旅人をお迎えしながら8年が過ぎた頃、さらに歩みを進めるため、移転を決意しました。現在の店舗はイスタンブルのスィルケジに近い、ジャーアロールという地区にあります。イスタンブルを訪れる人なら必ず近くを通るであろう、どこへ観光に向かうにも便利な場所です。
スーフィでは年代を経たアンティークやオールドのキリムから、素材や天然染めにこだわって新しく織られたニューキリム、キリムを使ったクッションカバー等の商品を取り扱っております。遊牧民が伝統的に使用してきた毛足にボリュームのある野趣あふれる織物トゥルのコレクションも豊富です。他にもトルコの伝統的な手工芸品、銀細工や陶器なども取り扱っております。
どんなに毎日眺めていても新しい発見と感動を与えてくれるキリム。母から娘に伝えられたモチーフに込められた願い。厳しい自然の中で慎ましくも豊かな暮らしを育んできた人々。生活用具でありながら暮らしを彩る喜びに満ち溢れた豊かな手仕事、そんなキリムをスーフィでは長年培った経験と知識を活かし、適切なメンテナンスや修復、クリーニングを施し、最高のコンディションでお客さまにご紹介できるよう努めております。
イスタンブルで、日本の展示会で、キリムを我が子のように愛する店主が、皆様のお越しを心よりお待ちしております。